[12.03.22] 第2回 NSGカレッジリーグ校友会未来塾 報告
第2回 NSGカレッジリーグ校友会未来塾 報告
ゲスト講師:
プロ野球独立リーグ・BCリーグ代表
株式会社ジャパン・ベースボール・マーケティング
代表取締役 村山 哲二(むらやま てつじ)様
期 日 : 平成24年3月12日(月) 19:00~21:15
会 場 : club ジョイア・ミーア 新潟市中央区東堀通7番町1016-1
講演テーマ:「新潟と君たちの可能性」
約60人の校友会員の前に立った村山氏は、静かに語り始めた。
もっともっと豊かになりたい、ステップアップしたいと多くの人が考えていた昨年3.11以前。その後、上昇志向が変わったのではありませんか。どうやって生活していこうかとか、どうやったら地域社会で役に立つのかなど、考えた1年ではなかったでしょうか。
村山氏は、これよりもずっと以前から考えておられたそうだ。地域貢献を含め、自分自身がどうなりたいかを。
村山氏が勤めていた広告代理店の顧客の一つにアルビレックス新潟(当初アルビレオ)があり、広報を担当されていたことがBCリーグ設立につながっていく。
最初、試合には興味がなかったそうだが、試合会場には足を運びサポーターの姿を見、回を重ねるごとにどんどん惹かれ、そのうちサポーターの中に入ってゴール裏で飛び跳ねてアルビを応援されていたという。この頃の経験がなければ、村山氏はBCリーグをやっていなかったのではないだろうかと思うほど次第に、ことばが熱を帯びてきた。
ある日のある会合で「この町に無いのは野球だ」との声があった。『ベースボールチャレンジリーグ計画』が歩み始めた瞬間である。
村山氏は広告代理店の仕事の一つとして、ベースボールチャレンジリーグ(BCリーグ)事業計画を提出。その内容が認められ、自身でやってみないかと勧められたそうだ。
この会社で役職を上げていきながら誰かが運営するベースボールチャレンジリーグを見ているか、自身がBCリーグの運営で紆余曲折しながら地域と関わっていくのか。
自分が本当にやりたいことは何か。 この時、ご自身でずいぶん悩まれたそうだ。
優先したのは、自分が地域の中で役立つことは何かということ。野球の事業なら、地域の人から「ありがとう」といわれるかもしれないという思いに至ったと、話された。
せっかくの安定した会社員の生活を捨て、どうなるか未知数のBCリーグ設立の為、ご家族もいらっしゃるのに会社を辞められたとの事。驚くと共に、熱さと強さ を感じた。
起業を決意し、2006年7月株式会社ジャパン・ベースボール・マーケティングを設立。2007年には新潟・長野・富山・石川の北陸4県で「北信越BCリーグ」が開幕した。
この、開幕に至った過程で、一人の野球少年とその家族が大きな役割を果たしたことは、以外に知られていない。
水島樹人君。
新潟にプロ野球ができることを楽しみにしていた、野球少年。
2006年7月、少年野球の試合会場で倒れた。AEDがあれば助かったかもしれない命。
その後、村山氏がBCリーグ設立に奔走されているという記事をみて、樹人君のお母さんが村山氏に手紙を送った。『子供の夢を叶えてください』と。
その頃リーグ立ち上げに1球団足りなかった。あきらめかけた時に届いた手紙を読んだ全員が、リーグ設立の意義を強く感じたそうである。あきらめずに活動する力をもらい、リーグ設立4球団で開幕を迎える。
また、この出会いは、「ミキトAED普及プロジェクト」というAED普及に努める活動となっている。
2008年からは群馬・福井も加わり、リーグ名を「BCリーグ」に変更し6球団で運営されている。
当初は、選手の言動に対して、厳しい指摘を頂くこともあり、「これでは子供たちに見せられない。」とまで言われたことがあった。
そこで、2009年にBCリーグ憲章を揚げ、BCリーグは地域と地域のこどもたちのために存在しているという理念のもとでリーグが運営されている。
~地域と地域の子供たちのために~
地元のチームを応援したいという少年の夢を乗せ BCリーグは 走り続ける。
何をしたいかを見つけたときには、誰かに相談すればいい。
そのために、NSGがある。この会をきっかけに何をしたいかを見つけてください。
と、村山氏は講演を結んだ。
そう、そのために卒業校の校友会があり、この校友会未来塾があると言える。この会で、思っていることを声にすると、自分の本当にやりたいことがわかるかもしれない。
誰かの思いがあると人は動ける。
自分の思いがあればなお強く、誰かの支えがあればなお強く進め、達成できる。
と、村山氏もおっしゃっていた。その誰かが、校友会未来塾で待っているかもしれない。
NSGカレッジリーグ校友会総連合会事務局
TEL 025-248-8822