私は現在フリーの立体イラストレーターとして、絵本や広告のための作品制作と、個展やショップを通じた作品の発表と販売をするかたわら、専門学校や粘土教室の通信講座で講師を務めています。
子供の頃から粘土細工が大好きだったのですが、立体イラストレーターになったことで、それを作品として世の中に発表できることに喜びを感じるとともに、作品が絵本や教科書などの印刷物になる感動を味わうことができ、大変うれしく思っています。また、個展などで発表した作品が多くの人に受け入れられたときは、クリエイター冥利に尽きるというか大変なやりがいを感じました。
若い頃は経験の浅さから思うような作品を作れずに悩んだのが、現在はさまざまな活動に追われてなかなか制作時間を取れずに悩む、というように苦労は絶えません。でも好きなこの仕事で生計を立てることができること、それ自体がすごくうれしくて、新たな作品に向けての意欲も湧いてきます。
よりクオリティを高めたい
私は、学生の時に出会った常勤・非常勤の先生方から、多くのチャンスをもらえましたし、自分の進むべき方向をアドバイスしてもらえました。それらは現在、非常勤講師としての仕事にも役立っています。また、在学時に自分の作品が初めて広告に使われた時の感動は今でも忘れられません。そして卒業後には、出版社からの仕事の依頼、アメリカでの受賞、著作本の出版と次々と夢に描いてきたことが実現しました。それら一つ一つに思い出があり、成し遂げたときの感動や達成感はこの上ないものでした。
今後も自分自身が楽しみながら、誠意を持って作品の制作に向き合うという姿勢を崩さず、よりレベルを上げた作品をつくり続けるつもりです。さらに、長年続けてきた個展での作品発表を中心に、インターネットでも販売を拡大していきたいと思っています。