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第4回NSGカレッジリーグ在校生未来塾 取材後記

8月29日(水曜日)、(有)ビープロデュース代表取締役の栗山靖子さんをお迎えし、第5回の在校生未来塾を開催した。

テーマは【「話す」を仕事とする。】であった。

栗山先生の講演の特徴は、プロフィール紹介にボリュームがあったこと。言い換えれば、これまで生きてきた道が、今の栗山先生の活動を支えているのだと感じた。その柱が、今回のテーマである「話す」ということであった。


栗山先生は、学生時代に教員になるという希望を持ったものの、大学卒業時に実現できなかった。その後放送局で報道に携わり、中学校での教員や市役所での社会教育指導員としての経験を経て、司会業で(有)ビープロデュースを設立された。これらの経験を通じて、「人に伝えること」が仕事の柱として確立されたようである。栗山先生はこれら一連のことを通して、生き方のポリシーを「運命に逆らわず、いろんなチャレンジをする」と表現された。栗山先生は多くのチャレンジを経て、さらなるチャレンジとして新潟の米と酒について発信する「ナジーラ」を立ち上げられた。「話す」ことを、県外を中心とした観光客への発信という形で実現されているようだ。

講演の中心は、(有)ビープロデュースの活動を柱としたものに移った。「仕事は断らずに、全てチャレンジする」という情熱的な活動でスタートして、イベントやウェディングまで手がける会社として今に至っている。この会社で司会として派遣されるのは元アナウンサーが中心だということだが、興味深いことに、アナウンサーだから話し上手とは限らないらしい。与えられた原稿を忠実に読む「アナウンサー」と、事実に基づいて自らの考えを自らの言葉で語る「キャスター」がいて、アナウンサーはむしろ読むことのプロであるということだった。昔のニュースはアナウンサーが主流で、今のニュース番組はキャスターが多い。それだけ、自らの言葉で語ることが受け入れられる時代なのだろう。


今回の講演で学生のディスカッションに最も取り上げられたのは、話し上手になるには聞き上手(聴き上手)になることが大切だということだった。よく聴くことで相手をリラックスさせ、多くの情報を得て、最適な言葉や態度で対応する。なるほど、これで相手の気持ちが動いて行動してもらえば、「聴き上手」はプレゼンテーションの本質としてとらえられる。聴き上手の具体例としてタレントの石田純一氏を挙げられたことで、女性の話に笑顔で相槌をうつ石田氏の顔がよくイメージできた。聴くことの有効性は、参加した学生にもよく伝わったであろう。

ディスカッション内容のグループ発表に対しても、全てのグループに対してコメントを頂いた。なるほど、発表内容をよく聴かれており、コメントの言葉もそれを受けて具体的だった。「聴く」というのは、こういうことなのだと実感できた。


今回、テーマを「話す」と設定したのは、日本人が話すことで元気になる姿を、この数年で目の当たりにしてきたからである。数多くの災害に遭遇した日本人は、「話す」ことで周囲とつながり、助け合って元気を取り戻してきた。今回、栗山先生の講演で、「話す」ことの本質が「聴く」ことにあることが理解できた。参加した学生も、テーブルで熱心な議論を通して、他の学校の学生も含めた周囲とつながることを感じてくれたのではないか。ここから、未来の新潟を元気にしてくれるパワーが生まれる可能性を感じた夜であった。