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第6回NSGカレッジリーグ在校生未来塾 取材後記

平成24年10月1日(月)、作家であり学習塾『聡明社』の代表である喜多川泰先生を講師に迎え、在校生未来塾が開催された。

テーマは「自分の責任で幸せになる」 であった。

冒頭の塾長挨拶で、在校生未来塾がスタートして1年目の節目であることが紹介された。その大切な節目に、喜多川泰先生の講演を、場所もSTEPに移して特別バージョンとして開催することができた。


講演は、ちょっと変わった角度から話が始まった。「根拠のない自信を持つ」という内容である。

つまり、こういうことだ。地道な努力や数値の積み重ねは、一見すると強固な土台であるかのようだが、それを越えるレベルに遭遇したときに、もろくも崩れ去る。英語の長文読解や複雑な数学の計算の途中で挫折するのは、自分の些細なミスが原因だったりする。 これに対して、「根拠のない自信」とは、自分の来た道が間違いでないことや必要であったことを胸に、これからの道を進むこと。自己の肯定とでも言うべきだろうか。この考え方があれば、多少の悪い結果に遭遇しても次に進むことができる、ということである。

大人になる過程において、あまり聞かない類の話であると思うが、この考え方を理解できれば、人生の至る所でぶつかる大小さまざまな壁に、挫折することが少なくてすみそうだ。

実は、以前に全く同じ言葉を二度聞いたことがある。

一度目は、インターネット接続回線の販売で有名なある企業の社長の言葉。あらゆる困難に笑顔で立ち向かった心の背景に「きっとやれるという根拠のない自信」があったそうだ。

二度目は、学校に勤務していたときの保護者の言葉。コツコツと勉強することが苦手な自分の子供を評して出た言葉だった。確かに、その学生には「大丈夫、俺なら絶対に国家試験に受かる」という根拠のない自信があった。そして、合格して卒業していった。

自己の肯定と書いたが、これは未来が輝いているという希望を周囲に示しているとも言える。そして、不思議なことにこのような言葉や言動を発する人の周りには、プラスの雰囲気が満ちてくる。喜多川先生は、まさしく新潟の未来、日本の未来を支える20歳前後の若者に、それを伝えたかったのではないか。

講演は、「出会い」の話に移る。人は出会った相手に、いつしか損得の考え方を持つが、一人の人間の存在は、決してそんな単調なものではない。先生の教え子が「自分の存在意義」について悩んでいるというエピソードが紹介された。一人の人間が世の中に出てぶつかる壁には、「答えがない」場合が多い。このことからもわかるとおり、一人の人間の存在や行動は、正解不正解、損得、意義のあるなしという単純なものではないのだという。


ここで、未来塾始まって以来の出来事が起きた。宿題が出されたのである。映画「カーズ」を見ること。擬人化された自動車が様々な出会いの中で誠実に取り組み、周囲に支えられて素晴らしい結末を迎えるアニメ映画である。人は、人との出会いで生きていく道が見え、自分を含めて全ての人に役割がある。いきなり正解や得を求めずに、周囲に貢献できるように誠実に取り組んでほしい。喜多川先生はきっと、学生が映画を見て、そんなことを感じてほしかったのではないか。


導入部分での話が白熱し、1枚目のスライドに入ったのは、講演スタートから45分が過ぎた頃であった。 スライドには【目的と目標】と書かれている。目的とは「何のために」、目標は「何をどれくらい」。人は目的を見失い、目標を達成するためだけに必死になるとダメになる。人が生きていく上で、全てのことが「幸せになる」という目的であるはず。これを変えてはいけないし、変わることはないはずだ。そして、そうなるための目標は、変わってもいい。むしろ、人は無意識に目標を変えながら生きている。

喜多川先生は、講演の前にNSGカレッジリーグの専門学校をいくつか見学された。そして驚くことに「状況が許せば、入学して学びたい学校が、いくつかあった」と語られた。そうすることで、自分しかできないこと(=武器)が増えると思われたようだ。しかしながら、やりたいことが一つできると、「やらなければならない」が増えてしまいがちだ。これでは、せっかくの興味関心が仇になってしまう。

『やらなければいけないことを減らす「あきらめ」も大切な考え方。』

そう考えると、ちょっと肩の力が抜ける。試験対策などで学生を鼓舞することばかり考えてきたが、全体の効率を上げるための一部のあきらめも、むしろ必要なのかもしれない。

スライドは「心のあり方」の話へと移った。「やらなければならないこと」が増えるのは苦しい。だから「あきらめ」ればいいのだが、仕事では全てがそうはいかない。ここでリーダーとしての心のあり方についてアドバイス。

『やらなければならないことを、やりたいことに変えることは、決して難しくはない。これを周囲に提供できるのが優秀なリーダーである。』

やりたいことには、人は当然ながら熱心に取り組むことができる。なるほど、これを自分だけではなく、周囲にそうさせるのがリーダーとして優秀なのだ。


講演の締めくくりで、人を幸せにする具体的な行動として「挨拶」を挙げ、人を幸せにすることが自分の幸せにつながると結んだ。これからの未来を支える若者が、自分のことだけでなく他の人に貢献できる社会、人の幸せを願って行動する社会こそ、目指すべき新潟の未来なのかもしれない。

新潟の未来を支える若者と喜多川先生は、年齢も近い。講演の内容は、きっと学生の角張った緊張をほぐし、明るい未来に向かって歩いていけるように後ろから背中を押したことだろう。 ディスカッション内容のグループ発表についても、喜多川先生からは「失敗することの受け入れ」が具体的にコメントされた。「もっと崩したグループが出てきても面白い。例えば歌うとか・・・。」 失敗できる場面では失敗も経験して、気持ちを楽に持って「自分の責任で」未来の幸せを目指すということだろうか。

京都大学の山中教授はとても不器用で、研修医時代に「ジャマナカ」と呼ばれるほど手術が苦手だったらしい。しかし、そのときの苦労が土台となって、ノーベル賞を受賞するほどの研究業績を生んだ。そう考えると、失敗も含めて自己を肯定し、明るい未来に向かって誠意を尽くすことこそが、周囲への貢献、自分の幸せにつながるのだと思う。

今、20歳前後の若者は平成になってから生まれている。どちらかと言えば、厳しい世の中を見て育ってきた世代だ。この若者たちが抱く社会のイメージとは、どんなものだっただろう。ある程度、身構えずにはいられないだろう。


今夜の講演を聴いて、他校の学生と交流して、少しは肩の力が抜けたのではないだろうか。 「社会人ってのも、捨てたものじゃないんだよ」と、学生に話しかけたくなった。なんとも、私自身も未来に対して余分な肩の力が抜けた、有意義な夜であった。