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漫画家になるには?独学でも平気?年齢や画力など必要条件は?気になるアレコレをまとめて解説

2021128(水)

老若男女問わず、幅広い層から愛されている漫画。
少女マンガ、少年マンガ、青年マンガ等ジャンル多彩な漫画で人々に親しまれています。

自分も、読者を楽しませる漫画を描いてみたい!と漫画家に憧れてはいるものの、目指すには勇気が必要な職業でもあります。

この記事では、「漫画家ってどんなお仕事かを知りたい」人や「漫画家になる方法を知りたい」人へ向けて、漫画家の仕事内容や、漫画家を目指すためのルート、独学でのスキルアップ方法などをご紹介致します。

一昔前は、多くの漫画家志望者の中からほんの一握りの人しか就くことができませんでした。

しかし現在は電子コミック(マンガアプリ)市場の拡大、スマートフォンの普及やデジタル化の影響もあってか、サブスクリプションサービスやSNSを通じて、自分の作品を世間に出すチャンスが増えています。またインターネットの普及により市場も世界中に拡大しています。ぜひ、諦めずに目指してみてください。

  1. 漫画家を目指すには
  2. 漫画家デビューするには?年齢・条件はある?
  3. 漫画家に求められる画力・スキルとは?
  4. NSGカレッジリーグ生に聞いてみた!専門学校への進学はどう?
  5. まとめ

漫画家を目指すには


漫画家を目指すルートは人それぞれです。

例えば、「美味しんぼ」の作者である雁屋哲さんは東京大学を卒業しています。
数々の人気漫画を生み出した赤塚不二夫さんは、高校へ進学せず別業界へ就職後に漫画家になりました。
「自分が最も成長する手段」を見つけることが大切です。

ここでは漫画家を目指す代表的なルートをご紹介します。

専門学校へ進学する

基礎をしっかり身につけたい人や、絵を描く環境を整えたい人は、漫画の専門学校への進学がおすすめです。
「絵は得意だが、プロになるほどの自信はないという人」や「漫画を作る手順を学びたい人」は、指導者がいるほうが効率よく学ぶことができます。

専門学校のメリットは、漫画を学ぶための環境が整っている点です。
道具や描き方のマニュアル、指導してくれる先生、同じ目標を持つ仲間とともに漫画家になる準備をすることができます。
自分の絵に合った漫画の作り方、どんな漫画を描いてみたいかを悩んでいる人は、専門学校でたくさんの作品や、同志と触れ合いながら方向性を模索する時間を確保することができます。
基礎能力をつけてから徐々にステップアップを狙うには、専門学校は最適の場といえます。

専門学校のデメリットとしては、学費に関する声が多いのが実情です。先生から指導を受ける分、学費の発生は当然のことですが、あまりお金をかけられない人や、早く現場で実践を積みたい人には適さないかもしれません。

アシスタントとして務める

すでに作品を世に出している漫画家のもとで、アシスタントを務めることで、プロの仕事を常に近くで観察することができます。
メインとなる登場人物や重要な場面を担当することは難しくても、背景やちょっとしたイラストをコツコツ積み重ねて上達を目指す手段です。

アシスタントとして務めるメリットは、学びながら給料をもらえる点です。経済的な負担を軽減しながら、目標に向けて努力できるでしょう。

一方のデメリットは、漫画スキルに直結すること以外の仕事も行わなければならない点です。アシスタントを務める以上、先生が作品を作るうえで最適な環境となるようサポートしなければなりません。
忙しい時期は、自分の練習をする時間が取れないこともあるでしょう。

仕事の合間をぬって基礎を固めたり、アシスタントとして関わることでスキルアップを目指したり、勉強するモチベーションとともに、仕事をこなす責任感も必要です。

独学で進める

絵を描くことや、ストーリーを考えることが得意で、特に丁寧な指導が必要ないと感じた人は、独学で勉強する手段もあります。

自分で課題を見つけてひたすら絵を描いて練習しつつ、SNSに作品を乗せて評価をもらうもよし、漫画のコンテストへの応募、あるいは漫画好きの知り合いに目を通してもらうなどして、自分のレベルを客観的に計ることが望ましいでしょう。

独学で進めるメリットは、自分のペースで進めることができる点です。自分の好きなことを好きな時間にできるため、どんな環境の人でも、絵を描く道具さえあれば始めることができます。

一方で、自分でモチベーションをコントロールしたり、技術の評価をプロから受ける機会が無いため、スキルアップに苦労することもあるでしょう。

漫画家デビューするには?年齢・条件はある?


漫画家としてデビューするには、いくつかルートがあります。

一般的に漫画家は若ければ若いほど、大手出版社が長く育てることを見据えてくれるため、有利とされています。
しかし漫画家のデビューに年齢制限はありません。年齢で漫画家をあきらめる必要はありませんが、その分あらゆる年齢層の漫画家がライバルとなります。

また、最近は自分の作品を多くの人に見てもらう機会を、自分で作れる時代です。
SNSをうまく使える人は、これまでの漫画家とは別の角度からデビューを目指すこともできるでしょう。

新人賞を狙う

漫画の新人賞は、漫画ファンや編集者、すでに漫画家としてデビューしている先生も注目します。

もちろんここで賞を受賞することになれば、本格的に漫画家の道へ進む一歩となると同時に、「新人賞を受賞した漫画家」という箔がつきます。
漫画業界の方々以外にも、漫画好きの人からも注目されやすくなりますし、話題にもなります。

応募できる大会は、年に複数回あります。すべてに応募できることが理想ですが、1つ1つの作品を丁寧に作成できるペースを守りつつ、自分の作品カラーにあうコンテストを必ずおさえるようにしましょう。
それぞれ締切が異なるため、日程をこまめに確認してください。

出版社に作品を持ち込む

漫画を担当している出版社の編集者は、たくさんの持ち込み漫画を読み、その中から「これは売れるぞ!」と感じた漫画を担当します。
出版社に持ち込むことはメリットしかありません。作品が面白いのであれば、漫画家デビューへ近づくでしょう。
デビューはできなくとも、たくさんの漫画家を見てきた出版社の編集者から、直接アドバイスや意見をもらうこともできます。もちろん酷評を受けることもありますが、今後に活かせるいいチャンスです。
ご自身の作品に自信がない場合でも、プロからの意見をもらうために漫画を持ち込んでみましょう。

多くの漫画は出版社を介して世の中へ発信されます。漫画をヒットさせるには、画力とストーリーの面白さはもちろんのこと、どう世間に認知させるかも大切です。
最近はSNSで漫画を拡散させる手段もありますが、インフルエンサーに広めてもらったり、ご自身のアカウントにフォロワーが多くないと難しいでしょう。
出版社では、漫画を出版にするだけではなく宣伝のノウハウもあります。
「この出版社の漫画が好き!」と出版社が出す漫画のジャンルを好んでいるファンもいるほどです。

「いまのレベルでは、持ち込むほどではない…」と思って行動せずにいると、せっかくのチャンスを逃します。
なお、出版社へ作品を持ち込む際は、必ずあからじめのアポイントを取りましょう。日時には余裕をもって確実に行ける日を選んでください。

ネットに作品を投稿する(スカウトされる)

SNSなどのインターネット上で作品が人気となり、拡散され編集者の目に止まれば、出版社のバックアップを受けながらデビューを目指すことができます。
すでに、漫画化して販売しても問題のない作品であれば続編を制作し、出版することもできます。
漫画家デビューとまではいかなくとも、Twitterやインスタグラムで日常のエピソードを漫画化して発信していたり、本格的なストーリーを発信している人がたくさんいます。

ハッシュタグや投稿する際の文章、投稿時間などに気を配り、より拡散されやすい工夫をしましょう。フォロワーの多い人に積極的に関わることも作戦だと思います。

漫画家に求められる画力・スキルとは?


プロになるからには「人から評価される画力」を追求しなければなりません。
周りより絵を描くことが得意でも、たくさんの読者を惹き込むレベルの画力が要求されます。

また、次々と読み進めたくなるストーリー展開も大切です。1巻だけではなくずっと読んでくれる読者をつかまなければなりません。人気の漫画ともなると新刊の情報が入るだけでも、話題となります。

スマートフォンやタブレット端末を使う手段もあります。紙とペンではなく、デジタルで絵を描くスタイルの漫画も増えているため、デジタルでの画力もあると、可能性も広がります。

ちなみに、担当している出版社からすれば、漫画以外からの売上は喜ばしいことです。もし余力があるなら、アニメ・映画との相性が良い作品や、グッズが売れるよう登場キャラクターのビジュアルにもこだわると、出版社サイドから考えると重宝されるでしょう。

独学で画力を向上させるための方法としては、以下がおすすめです。

①世にある様々な漫画/キャラクターを、たくさんトレース・模写してみる
②1つのキャラクターを、色々な角度・ポーズ・表情で描いてみる
③1つのストーリーを最後まで描く癖をつける
④描いた作品は必ず他者からフィードバックをもらう

また、模写するにしてもオリジナルで描くにしても、描き手やキャラクターに感情移入し、
「なりきること」も上達の早道とされています。

NSGカレッジリーグ生に聞いてみた!専門学校への進学はどう?

漫画家を目指す方に対して少しでも参考になればと、日本アニメ・マンガ専門学校(JAM)に通う荻原渉希さん(マンガクリエイト科2年生/富山県・上市高等学校出身)に、気になるあれこれを聞いてみました。

Q:進路検討時に迷った点・進学の決め手は?

A:迷った点はJAMが県外だったのでどうやって通うかが問題だったところです。
現在は寮で生活しています。進学の決め手になったのは卒業後のサポートがあるところでした。

Q:1日の過ごし方は?

A:1日の過ごし方としては学校から帰った後は課題や自身の作業、最近では背景作画の練習が多いです。
その後は夕食や入浴を済ませて12時すぎには寝るといった感じですね。

Q:進学して良かったことは?

A:進学して良かった点は自身の未熟さがわかった点ですね。
JAMは講師の先生がプロ経験がある方ばかりなので、そんな先生方の技術を目の当たりにするので、自分に何が足りないのかがわかるし、先生方も教えてくださるので早くレベルアップできる点が良かったと思う点です。

まとめ

漫画家は、年齢関係なく目指すことのできる職業です。年齢を言い訳にして、あきらめることはもったいないでしょう。
まずは、徹底的に画力を鍛えることが重要です。ストーリーやキャラクター設定に関しては、第3者がいくらでもアドバイスをすることができますが、画力だけは本人が実力をつけるしかありません。
独学やアシスタントからのデビューに不安を感じる人は、先生からストーリーや画力についてアドバイスをもらえる専門学校を検討してはどうでしょうか。

また、SNSなどインターネットを通して、作品を世の中へ簡単に発信できます。それを見た不特定多数の人からリアクションが貰えれば、今後の参考にすることもできるでしょう。
自分にあった方法でデビューを目指してみてください。

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